訪問リハビリの利用に関して

訪問リハビリの利用に関して

まず、介護保険で行うリハビリは大きく分けて二種類になります。
通所介護施設等で行う【集団指導型のリハビリ】
訪問サービスを利用した、自宅で行う【個別指導型のリハビリ】
となります。
さらに、自宅に訪問して行う【個別指導型リハビリ】を行うサービスは、二種類あります。
一つは、診療所や病院が行う【訪問リハビリ】
もう一つは【訪問看護ステーションの一環として、主治医の指導で行う訪問リハビリ】となります。

【集団型リハビリ】も【個別型リハビリ】もそれぞれに良いところがありますので、バランスよく組み合わせることで、相乗効果が高くなります。

【集団指導型の通所介護リハビリの特徴】
リハビリは長く継続して行う事が大切です
長くリハビリをするには【モチベーション】を如何に継続するかを考えますが
【集団指導型リハビリ】の良いところは、【仲間】がいる事です
一人では辛いリハビリも、一緒に頑張る仲間がいる事で、無理なく継続する事が出来ます。
但し、集団でのリハビリになりますので、どうしても万人向けの【無理をしない】メニューに偏りがちになります。

【個別指導型の訪問リハビリ】
自宅に訪問して【自宅の環境にあったリハビリ】を指導してくれるのが最大のメリットになります。
平成27年度の介護保険改正でも【自宅の環境にあったリハビリ】の効果に注目しています。
また、訪問する有資格者も多職種で

1:日常生活動作を中心に行う【理学療法士】(OT) 歩行訓練、立ち座り 歩行時のバランス指導 各種福祉用具の使い方指導等

2:指先等の細かい動作を中心に行う【作業療法士】(PT) 積木を崩れない様に重ねていく 絵を書く等

3:言葉の読み書きや発語を中心に行う【言語聴覚士】(ST)読み書き ひらがなの発音訓練 朗読等

など、症状にあった訪問リハビリを、自宅で個別に受ける事が出来きます。

【訪問リハビリの申し込み手順】

① 主治医の指示を仰ぐため、主治医に【指示書】を書いてもらいます。
    ※総合病院のDrでも指示書は書いてもらえますが、病院によっては料金が発生する場合が御座います。  

② 他の介護サービス同様に、担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)に【ケアプランを作成】してもらい
ケアプランの中に【訪問リハビリ】の利用を位置付ける必要が御座います。

③ 主治医、リハビリ担当者、担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)が連携を取り、主治医の意見を十分の聞いた上で
  リハビリの内容、範囲、手順、訪問回数を決定します。

④ 全ての内容が決定したら、訪問リハビリ事業所又は、訪問看護ステーションと【契約】を行います。

⑤ 訪問リハビリ開始後、リハビリ担当者が定期的に主治医への報告を行います(状態の変化があった場合はその都度報告)

【訪問リハビリの内容】
病状にあったリハビリを実施するため、理学療法士(OT)作業療法士(PT)言語聴覚士(ST)看護師(NS)が訪問してくれます
訪問時間は
1回20分が【1サイクル】として
      【2サイクル】で(40分)
    最大【3サイクル】の(60分)の訪問が認められています。

訪問回数は週1~2回程度の訪問となる場合が多いです。
この程度の回数で大丈夫かと、心配されると思いますが
【毎日のトレーニングメニュー】を個別に作成してくれます。
利用者が【一回10分、一日3回】程度のメニューをこなす事で
訪問リハビリの日に、その成果を図るり、必要に応じて指導や
新しいトレーニングメニューを提案する、このサイクルを続けることで
徐々にステップアップするリハビリが、効果的に行えます。

【アドバイス】
リハビリを中心とした【ケアプラン】を作成する場合は
週2回【通所介護での集団指導型リハビリ】と
週1回【訪問個別指導型リハビリ】の組み合わせたプランニングが
大きなリハビリの相乗効果が期待できます。

また、通所介護は複数の事業所を利用すると更に効果が上がります。
リハビリがマンネリ可すると、あまり大きな効果は期待できませんので
1年半から2年程度で通所介護事業所は変更した方が、リハビリの効果は望めます。

【従事者の特徴】
介護サービスでは珍しく、比較的【若いスタッフ】が多いです
更に特徴的なのは、【若い男性スタッフ】が多く在籍していることです
介護業界は女性の従業者の割合が高く、年齢層も高いのが特徴的ですが
訪問リハビリに関しては、若い爽やかな男性スタッフが目立ちます。
今後、介護業界のイメージアップの為にとても重要な事だと思います。

【専門的な技術と知識】
訪問リハビリの利用中に、お宅へ訪問すると脅かされる事があります。
寝たきりで、もう起きれないのでは?と誰もが思っていた利用者を
小柄な女性の理学療法士が、意図も簡単に抱き抱え、座らせてしまう
普段なら痛がって横向きにもなれない利用者が
まるで手品でも観ているような感覚で、思わず拍手して仕舞います。
また、言語療法のリハビリでは、脳梗塞の後遺症で、片言しか話す事のできなかった利用者が、半年間、漢字やカタカナ、ひらがなの書き取りや、朗読や日記の記入をする事で、自分の言いたい言葉が出てくるようになったのも
【確かな技術と知識の成せる技】で素人には真似のできない
【素晴らしい技術】だと思います。