主治医との連携 (往診医に関して)

主治医との連携について

高齢者が在宅生活していく上で、最も重要なのが【主治医】の存在だと思います。
ここ最近は、積極的に【往診】してくれる医師が増えたことによって
医療処置が必要な利用者でも、安心して在宅生活を送ることが出来る環境が整ってきています。
この【往診医】特に24時間体制で患者を支えてくれる医師は【地域の宝】だと思います。
【地域包括ケアシステム】の目指す、「最後まで住み慣れた地域で~」の
【最後】の部分を可能にするには【地域の診療所やクリニック】の馴染みの医師の協力なくしては実現不可能です。

大多数の往診医は【診療所やクリニック】を開業していますので
どうしても、外来の患者さんが優先になってしまうのは当然だと思います。
【往診】を行うことは、医師の【休憩時間や休日】場合によっては【睡眠時間】を削って行うという事になります。
それ程、重労働な事をやってまでも【患者と向き合う】姿勢は、本当に素晴らしいと思います。

【往診の申し込みの手順】

①直接、患者から担当医に往診を依頼してみる
 ※診療所やクリニックなら大抵【往診】はしてくれます。
 ※病状にもよりますが、大抵の医師は快く往診してくれます。

②往診している病院がどこにあるかわからない場合は
 担当の介護支援専門員や地域包括支援センターへ相談すると紹介してくれます。

③入院中の場合は、病院の【医療相談室】へ相談すると、病院の相談員(ケースワーカー)が
 往診を行っている診療所やクリニック紹介してくれます。
※病院によっては診療情報提供料として料金が発生する場合が御座います。
※病院からの【診療情報提供書(紹介状)】を往診医へ提出して下さい。

【医師との連携について】
医療連携する上で一番の課題が【医師とのコミュニケーション】をどう図るか?という事なります。
医師や医療職と連携するにあたり、利用者(患者)の疾患についての【知識】を、ある程度深めておかないと
【医師が考えている治療方針や治療方法】が上手く伝わらないので、事前に知識を深めまておきましょう。
この、【医師が考えている治療方針や治療方法】がしっかりと【理解でるか否か】によって医師との連携が大きく変わります。

【治療方針の理解】
勿論、利用者や家族の意向が最優先となります。
方針の理解は、医師とコミュニケーションを図る上で、家族や介護職が理解しておかなければならない重要な要素になります。

【在宅中心で療養生活を送る】という方針なのか
【何かあれば直ぐに入院手続きを行う】という方針なのか
【施設入所を前提とした療養生活】という方針なのか
【在宅で看取りを行う】という方針なのか
【積極的な治療を施す】という方針なのか
【延命処置はしない】という方針なのか
医師が考える【患者への治療方針】は、主治医によって様々あります。

特に最近増えてきている【在宅での看取り】については
本人、家族の意向、介護ススタッフの考え、介護事業所の方針等、看護師の考えなど
様々な【想い】がありますが、中でも主治医の【治療の方針】が一番大きな【柱】となります。

この【治療方針】に、正しいとか、間違っているという【正解】はありませんので
利用者の考えと【方針があう主治医】に任せるのが最良だと思います。

また、介護職もこの【主治医の方針】をしっかりと理解する事と
誰もが結論を出せない議論を最終的に決定しなければならない、という計り知れない、プレッシャーを理解出来れば
主治医を身近に感じて、自然に【コミュニケーション】が図れると思います。

利用者は勿論の事【治療方針の理解と、方針に沿ったケアの実践】は医師がとても喜びます。

【治療方法の理解】
治療方針をしっかりと理解した上で【ケアチーム】を結成し
次は、【治療方法】をしっかりと理解します。
治療法を理解する上で必要なのは、やはり【医学的な知識】となります

【主治医が内科の場合】

(例:あくまで目安です)

利用者が比較的お元気であれば、通院治療になります。
治療法は【服薬中心】(高血圧・高コレステロール・認知症初期等)
※最近は【漢方薬】も積極的に処方されます。

利用者が通院困難であれば、車椅子介助での通院と必要時の往診になります。
治療法は【服薬中心+家族指導+介護指示】(認知症中度・脳血管障害・心疾患等)

利用者が通院出来ない場合は、往診か入院、若しくは施設入所となります。
治療法【服薬中心+家族指導+介護指示+看護指示】(寝たきり状態・重度認知症等)

利用者の看取りの場合は、往診となります。
治療法【点滴かIVH+在宅酸素+カテーテル処置+訪問看護指示+家族指導+介護指示】(老衰・がん末期等)

【主治医が整形外科】

(例:あくまで目安です)

利用者が比較的お元気であれば、通院治療になります。
治療法は【低周波治療と服薬、リハビリ治療中心】(腰痛・膝痛等)

利用者が通院困難であれば、車椅子介助での通院と必要時の往診になります。
治療法は【低周波治療+CA注射等+ブロック注射+家族指示+介護指導】(変形性膝関節症・頚椎症・坐骨神経痛・圧迫骨折)

利用者が通院出来ない場合は、往診となります。
治療法【CA注射+ブロック注射+痛み止め+看護指示+介護指示+家族指導】(寝たきり・骨折・外科手術後)

利用者が看取りの場合は、往診となります。
治療法【点滴かIVH+在宅酸素+カテーテル処置+訪問看護指示+家族指導+介護指示】(老衰・がん末期等)

※最近の往診医は【内科と整形外科】の両方の治療を行ってくれる医師が多いです。

【往診医と連携する上での注意】
過剰に気を使う必要はありませんが
特に、診療所やクリニックには多くの患者さんが主治医を頼りに、受診に来ていますので
診察中は特に気を使いましょう。

介護職なら、一度は、往診医の開業している診療所やクリニックに事前に予約し、診察室にお邪魔して挨拶を交わしておきましょう。

定期的に利用者の情報交換をやり取りするのを忘れない様にしましょう。
※電話でのやり取りが可能なら一番いいですが、FAXやメールでの報告でもいいので定期的に行いましょう。

医師に求められている、とてつもないプレッシャーやその立場を理解する事が出来ると【取りづらかった連携】もスムーズになると思います。