介護保険の自己負担が2割になる基準

≪介護保険の自己負担が2割となる一定以上所得者について≫

①1号被保険者の高齢者本人の【合計所得金額】により判定します。

1号被保険者の合計所得金額が【160万以上】の場合介護保険利用料が【2割負担】が基本となります。
※年金収入に換算すると【年間280万以上】となります。
※280万/12ヶ月=【1か月23万円以上】年金給付がある方(受給者の上位20%に該当)が目安となります。

②実質的な所得が280万に満たない単身高齢者は特例措置で【介護利用料が1割負担】

③夫婦世帯の場合配偶者の年金が低く二人で346万円未満の場合は特例措置【介護保険利用料が1割負担】

【合計所得金額とは】

1【公的年金控除】

2【給与取得控除】

3【必要経費】

を収入から控除した額が「合計所得金額」となります。

【公的年金控除とは】

公的年金を受け取った場合は【雑所得】となります。
雑取得の計算方法は【受け取った年金額】から【公的年金等控除額】を差し引いて計算します。
※公的年金等控除額は受給者が「65歳以上」か「65歳未満」で異なります。

【介護保険160万円以上の算出方法は】

≪65歳未満の高齢者≫公的年金の収入金額(130万円以上~410万円未満の場合)

収入金額×0.75-37万5千円=雑所得額(公的年金控除額となります)

(介護保険の160万円以上の算出例)
年金額に換算すると年金収入が「280万円以上」となる事から

280万円×0.75-37万5千円=約160万【雑取得額】(公的年金控除額となります)

≪65歳以上の高齢者≫公的年金の収入金額(120万円以上~330万円未満の場合)

収入金額-120万円=雑所得額(公的年金控除額となります)

(介護保険の160万円以上の算出例)
年額額に換算すると年金収入が「280万円以上」となる事から

280万円-120万円=約160万【雑取得額】(公的年金控除額となります)

【給与所得控除とは】

給与所得の金額の計算は収入金額から【給与所得控除額】を差し引いて計算します。
※給与の収入額に応じて決められています。

≪年間給与所得額が180万以上~360万未満の場合≫

収入金額×30%+18万円=【給与所得控除額】となります。

年間の給与所得【約200万円】×30%+18万円=160万(給与所得控除額となります)

※年間200万円の所得は【月額給料が約16万円】が目安になります。

【必要経費とは】

①総収入に対応する【売上原価】【その他の総収入額を得る為に直接要した費用の額】
②その年に生じた販売費、一般管理費、その他業務上の費用の額

雑所得の金額は【収入金額】から【必要経費】を差し引いて計算するのが原則。
※公的年金の場合は特別に【公的年金等控除額】の計算をして算出する。

【必要経費の種類】
仕事に必要な、消耗品・備品・原価償却費・事務所経費・家賃・水道光熱費
通信費・自動車の経費・交通費等